撮影 in 福井<br>コウノトリが来る有機米の田んぼ|FOOD&DESIGN w/ Amond「食」の企画とデザインとweb

2023.Sep|パッケージ / ブランドデザイン

撮影 in 福井
コウノトリが来る有機米の田んぼ

「米粉のスイーツ」ブランディングとパッケージ企画のご依頼を受け、スイーツに使用しているこだわりの米粉の元となる、有機米の田んぼへ撮影のためお伺いしてきました。「田んぼの天使」という名称で福井県で販売されている、有機米コシヒカリ。山間の土地にある田んぼは、ゆるやかな棚田。稲刈時期の一面黄金色で、田舎の原風景のようななんともあたたかく長閑で、優しい景色。目の前で次々と稲が刈られていくところ、刈りたての米がすぐに稲穂から分けれていくところなどを見せていただきました。

春に苗の準備をしてから、5月に田植えをし、そこから9月の末まで天候や、稲の病気にきめ細やかに対応し、鹿や野生動物との戦いもある。こだわりの有機栽培だから自然な方法を研究し尽くし、時には実った稲穂を守るために夜中に交代で鹿よけの見張りをしたり、花火を上げたりもするそうです。

本当に信じられないくらい、大事に大事に育てられた米。生産者の井上さんは、稲穂から仕分けされたてのもみ米を手に乗せて、あたたかくて少し湿った感じがある、この感触で乾かす日数を加減する、とおっしゃってました。

こうやって直向きに、安心・安全の美味しい米を生産されている井上さん、田んぼにコウノトリを呼ぶ活動にも力を入れておられます。越前市の取り組みでもある、通称コウノトリ米は、農薬や化学肥料を一切使用せず生産されます。また、農薬を使用しないだけではなく、生き物との共生のために「冬水たんぼ」や、「中干の延期」、「水田退避溝の設置」などを行う、生物多様性にも配慮して作られます。食べる人にはもちろん、こうした土地や環境、そこにいる生物、受け継がれていく次世代にも“愛”がある作り手さん、とても素敵な出会いでした。

一つの商品のブランディングを通して、素晴らしい生産者の方とのご縁があったり、また、ここまで食材にこだわる今回のご依頼者であるスイーツの作り手さんにも、改めて敬意を持って、私たちも“愛”の連鎖をつないでいくような気持ちで業務に取り組んでいきたいと感じた出張でした。

これ以降、私も「田んぼの天使」のお米の大ファンになり、美味しい玄米を炊くための酵素玄米のジャーも入手しました。

田んぼの天使
https://gensenmai.com/farmer/tanbonotensi

酵素玄米labo
https://labo-kousogenmai.jp/

Editor:akiko onda